仕事中の癒しのBGMとして、ジャズやボサノバなどのカフェミュージックであったり、ギターやウクレレの音も好きなので、
南国の音楽やハワイアンミュージックなどもかけるようにしています。
タブレットに数千曲もの楽曲をダウンロードして、ランダムに聴きながすように再生しているのですが、
くりかえし聴いていると曲名まで知らなくても、メロディーがあたまにずっと残るような名曲もあるのです。
そんな中に、
「たぁんったっ、たったったぁ~ん、たぁんったっ、たったったぁ~ん♪」
というゆる~いメロディーで、いい感じに癒してくれる曲があります。
まるで沖縄の海辺にいるような、のんびりしてお昼寝したくなるような、
そのメロディーが流れるたびに、
「へぇんっなっ、おっじっさぁ~ん、だか~ら、へぇんっな、おっじっさぁ~ん」
と、いつも脳内変換して心の中で口ずさんでしまうのですw
先日「それにしても、この曲は変なおじさんだなぁ」と思い、たまたま曲名をみてみると・・・
な、なんと「ハイサイおじさん」だったのです。
両者はなにか関係があるのか?
という疑問がわいて、
ハイサイ=変
という意味かもしれない、と思って調べてみました。
ハイサイはあいさつ
出典:コトバンク-ハイサイ
「ハイサイ」は沖縄の方言で、軽いあいさつで使われる用語みたいですね。
「変」ではないので、変なおじさんではありませんでしたw
ということは、ハイサイおじさんは、軽いあいさつをするおじさんということですかね?
う~ん、それでも変なおじさんっぽい感じはしますw
ハイサイおじさんとは?
ここは、手っ取り早く「ハイサイおじさん」で検索してみました。
すると・・・
喜納昌吉&チャンプルーズさんの大ヒット曲でしたw
出典:Wikipedia-ハイサイおじさん
ということで、早速聴いてみました。
まぁ~、すごいですw
沖縄民謡かな?と思って聴きはじめたのですが、完全にロックです。
歌詞が沖縄の方言なので何を歌っているのかは不明なのですが、引き込まれるようなパワーで圧倒されてしまいます。
歌詞に隠された鎮魂歌
歌詞も方言だったので、気になって調べてみると、明るい曲調とは想像もつかないような内容でした。
少年(喜納昌吉)と近所に住む「おじさん」のやりとりを歌っているものなのですが・・・
この「おじさん」はかつて喜納家の隣人であったが、妻が精神に異常をきたして実の娘の首を切り落とし鍋で煮るという事件を起こしたために村八分同然の身となり、以前から交友のあった喜納家に酒を無心に来るようになったのだという。この孤独な「おじさん」との触れ合いの中で「おじさんに歌を作ってあげよう」と思い立った昌吉が生まれて初めて作詞作曲したのがこの「ハイサイおじさん」である。
出典:Wikipedia-ハイサイおじさん
1945年、沖縄は太平洋戦争で凄惨な地上戦を経験しました。
多くの民間人が犠牲となり、沖縄県民の4人に1人が亡くなったといいます。
生き残った人の中には、限度を超えたこころの痛みで苦しんだ人も多かったことでしょう。
この曲は、そんなつらい過去を背負った男性のことを歌った曲であり、沖縄の悲しい歴史と平和への想いがこめられた鎮魂歌だったのです。
「変なおじさん」との関係は?
みなさん知っていましたか?
調べてみると、志村けんさんの「変なおじさん」は、この「ハイサイおじさん」の替え歌というのは非常に有名、とのことでした
実は鎮魂歌だった「ハイサイおじさん」を、パロディーで替え歌にされていたというのはどうかと、なんかもやもやしてしまったのですが、
もともとそういう狙いの曲だったんですよね。
人間は心から始まって行動に移るように思いますが、実際には行動の仕方から心が決まります。
今にも踊りたくなるような明るい前向きな曲調にこめられた鎮魂歌、それは喜納少年がおじさんの闇を明るく歌い飛ばすことで照らした歌だったのかと思うと、
変なおじさんへと変化して笑いになることは、前向きな姿勢だったんだな、と思えることができました。
まとめ
「変なおじさん」は「ハイサイおじさん」のカバー曲でしたw
普段は聴きながすような曲も、こうやってひろってみるととても興味深いストーリーがあることを発見して、ひとり感慨にふけってしまいました。
それぞれの作品にそれぞれのストーリーは当然あるわけで、他の聞き流している楽曲も、たまには調べてみようと思いました。
いぬくま!