宝塚市の住宅地にありえない野生動物の目撃情報がありました


ボクの実家は山の上のほうの住宅地にあるんです。標高は350メートルぐらいはあるんじゃないでしょうか。

裏がすぐ登山できるような山なので住宅地に野生動物が下りてくることもしばしば。

大阪の学校へ通っていたころ、友人に「イノシシ出たよ」「キツネがいたよ」という話をしても「んなアホな」と全く信じてもらえず笑われることが多かったのです。

そんな比較的自然を身近に感じる地域で育ったので、多少の野生動物の出現に驚く事はありません。

アライグマはよく見かけます。

イノシシは親子で。

シカは夜歩いてるのを一度みかけました。

リスは木にいます。

サルはたまに出てきて、消防車が出動する騒ぎに。

フクロウもいるんですよ。

そんな自然のある山の麓で治療所も構えています。

で、市内の災害情報や防犯情報などをメールでお知らせしてくれる「安心メール」というのに登録しているのですが、驚くような内容のものが配信されたのです。

安心メールの内容はこうでした。

ツキノワグマについて
2018/09/14更新】 

昨日(913日)午後5時頃、宝塚市立山手台中学校付近においてクマらしき動物の目撃情報がありました。
ツキノワグマは春から夏にかけて繁殖のため活動範囲が広くなり、遭遇する危険性が上がる時期となります。そのため、山等に立ち入る場合は、クマ鈴やラジオ等、音の出るものを身につける等の対策をしていただきますようお願い致します。
また、動物の食料となるようなゴミを屋外に放置しないようご協力をお願い致します。
クマと思われる動物を目撃した場合は決して近づかず、安全な場所に移動し、宝塚市役所農政課までご連絡いただきますようお願い致します。

宝塚市農政課TEL 0797-77-2036 

イメージです

「んなアホな」

まるでその昔友人にされた時と同じ反応になってしまいましたが、よくよく考えてみると市が公式に発信しているぐらいのメールですから目撃情報は事実です。

ツキノワグマが生息している地域は、北海道とか雪国のイメージですが調べてみると九州以外の本州や四国の全域の森林なんですね。

市民の目撃情報で専門家が確認したわけではないとは思うのですが、この情報が事実なら、治療所から距離にして1.7キロ、車で5分の場所にツキノワグマが出現したかもしれないのです。

なんですが・・・みなさま普段と全く変わらない生活をされていますねw

そもそも、市内でツキノワグマが目撃されたというニュース。残念ながらほとんど認知されていないんですよね。

出没したといわれるエリアに住まれている患者さまに聞いても知らなかったぐらいですw

さらに過去のクマの出没について調べてみると、ありました。

2017/6/29 神戸新聞NEXTより

兵庫県宝塚市は29日、市北部の山あいでツキノワグマとみられる動物の目撃情報があったと発表した。付近にあった糞の写真を兵庫県森林動物研究センター(丹波市)に送ったところ、「クマの糞である可能性が高い」と回答があった。22日にも市北部で目撃情報があり、隣接の三田市では18日に目撃されているという。

市によると、25日午後6時ごろ、同市切畑で男性が車の中からツキノワグマらしき動物を発見し、27日に市へ通報。市職員などが現場近くで糞を見つけた。

市は29日、市民や小中学校などにメールを送り、「山へ行く時は音が出る物を身に付けて」と呼び掛けている。

県鳥獣対策課は「宝塚市での目撃は非常に珍しい」と驚く。ツキノワグマは但馬地域での目撃が多いが、近年は丹波地域など目撃情報が南下。今の時期は繁殖期にあたり、「雄が雌を求めて広範囲で動くことが想定される」としている。

過去にこんなことがあったなんて知りませんでしたよ。

そして今回の目撃情報・・・マジやんか。

そういえば、市の山奥は新名神高速道路の建設で広い面積の森の木が伐採されました。

しかも、植木屋さんの情報によるとここ近辺の山中のドングリの木であるブナ科の木が、最近病気でどんどん枯れていっているらしいのです。

ひょっとしたら住む場所食べ物を失ったクマが、食べ物を求めて気が付けば住宅地へやってきたのかもしれませんね。

もともと臆病であるクマや野生動物たちは、ヒトの居住地に好きでやってきているわけではないはずです。ヒトが便利な生活を追求した結果、動物たちの生きる場所を奪っていることを忘れてはなりません。

ヒトとクマ。

お互いが不幸な結果にならないように、元の住む場所に戻ってくれればいいのですが・・・。

いぬくま!