【絃(いと)】息子の名づけエピソード


「いと」と名付けることに決めた理由

2020年12月、ちょうど1年前に人生を揺さぶるような大きな出来事が2つありました。

ひとつは愛犬Qooが末期ガンで余命宣告されたこと。

もうひとつは妻Seikoが妊娠したことでした。

その後、動物病院では日に日に大きくなっていくガンの転移巣、産院では日に日に大きくなっていくお腹の子。

検診で生と死のベクトルの違う2つの「命の力」を、同時に目の当たりにしました。

誕生しようとする神秘的な力、死へと向かう抗うことのできない力。

いつしか2つの命は見えない「糸」のようなもので繋がっていて、1つに交差するものだと信じるようになったのです。

Qooの看取りはつらいものでしたが、生まれてくる子にその命が繋がっていくと思うと前を向くことができ、

そんな中でお腹の子を「いと」と名付けることに決めました。

そしてQooは旅立ち、まもなく息子が誕生しました。

この命のバトンタッチこそが、名付けの由来となっているのです。

「絃」という漢字のもつ意味

漢字は女の子ならそのまま「糸」にしようと思っていたのですが、

男の子だったのでより強いイメージということで糸が束になる「つる」、また楽器に張る「げん」の意味をもつ、「絃(いと)」としました。

漢字を分解すると、玄も糸のかたちからできた字です。

糸は様々なものに使われ色んな形状となるので、無限の可能性が溢れていることに気が付きました。

人や縁など運命の繋がりを大切にして欲しい

晩年のQooは僕とSeikoの間に入り、みんな一緒に川の字で寝ていました。

今は絃が同じ場所に寝ていてその寝息がQooと変わらないので、目を閉じると不思議な感覚に包まれるのですよね。

絃を抱っこして目を閉じてもやっぱりQooを抱っこしている感覚になり、

まるで生まれ変わったかのようにQooと息子の命は強く繋がっていると感じることができるのです。

絃にはこれからの人生において人との出会いやご縁など、

Qooとの命の繋がりのようにたくさんの運命の繋がりを大切にして成長していって欲しいと願っています。

以上が息子に「絃」という名前を付けたエピソードでした。

 

いぬくま!