「谷瀬の吊り橋」は奈良県南部にある日本で一番大きな村「十津川村」にかかる、日本で2番目に長い歩道吊り橋です。
谷瀬の吊り橋を渡り、空と山と川のダイナミックな景観を楽しむ体験は、まさに空中散歩。
ここは観光目的で架けられた吊り橋かと思っていたのですが、やはり住民の生活のために架けられた吊り橋でした。
今回はそんな谷瀬の吊り橋について解説していきます。
目次
まるで空中散歩!秘境にかかるスリリングな吊り橋を渡ってみた!
谷瀬の吊り橋へはどうやって行くの?
出典:http://totsukawa.info/joho/kanko/
奈良県南部「十津川村」にある観光地は、基本的に国道168号線でアクセスします。
谷瀬の吊り橋も国道168号線沿いにあります。
「谷瀬の吊り橋」の案内看板が出たら、側道へ入ります。
すると谷間にかかる巨大な吊り橋を見ることができるでしょう。
村営の駐車場は乗用車500円
出典:http://totsukawa.info/joho/kanko/
村営の駐車場が、吊り橋の手前にあります。
駐車場周辺には、お店があって食事やお土産を購入することができます。
2時間以上は停めれない決まりだそうです。
乗用車は500円、二輪車は200円。
一度に20人以上はわたれません。
ここで通行料を払うと思っていたのですが、無料でわたれるのですね。
谷瀬の吊り橋とご対面です。
この日は貸し切りでした。
混雑時はたくさんの人で賑わうのでしょうが、一度に20人以上はわたれないそうです。
貸し切りの谷瀬の吊り橋をわたってみた!
1954年に架橋されたこの吊り橋、老朽化しててもおかしくないのですが、そこはメンテナンスされていると信じながら一歩を踏み出しました。
全長297.7m、きしむ板の音、一人でも揺れる吊り橋。
80cm幅の板の上を歩く(下は何もない)
橋には鉄線が張り巡らされ、その上に30cmごとに横木が並べられ、中央部に20cm幅の板が4枚並べられています。
たったそれだけw
横からの景色も当然スケスケでダイナミックです。
下を見ると、はるかかなたに十津川が流れているのがはっきりと見えます。
川面まで54m。ビル18階の高さ。
万が一落下したら、あの世にワープは間違いありません。
でも安心して下さい。
普通にしていれば落下することはないと思います。
スリリングな「空中散歩」
中央付近まで来ました。
特にここは風で揺れています。
振り返るとこんな感じです。
上は空、横は山、下は川。
今どういう状況かと考え込んだ答えは「空中散歩」でした。
どこにも掴まらずに板の上だけを歩く、しかも一枚分だけをはみ出ないようにゆっくり歩くという「カイジ」的な遊びをすると、もっと楽しめます。
ボクはやりました。
対岸には何があるの?
高所恐怖症の方は、渡り切った後にこの看板を見て何を思うのでしょうか。
泣きっ面にクマとは恐ろしすぎます。
対岸、吊り橋の向こう側には、ちょっとした売店「吊り橋茶屋」があるのですが本日はお休み。
また、この周辺を散策したり、川原に下りることもできるそうです。
観光シーズンの混雑時には、監視員を配置して一方通行になる場合もあるそうです。
その場合は歩いて戻ることはできず、臨時バスで戻ることになります。
地元の住民のために架けられた谷瀬の吊り橋
川を越えるのは大変だった
いまは穏やかにみえる十津川(熊野川)ですが、たびたび氾濫することも。
谷瀬の吊り橋が完成する以前は、地元の住民は川を渡るたびに谷を下り、丸木橋を渡って、対岸の斜面を這い上がらなければならなかったそうです。
地元の住民が架けた吊り橋
洪水のたびに丸木橋は流され、あまりの不便さから当時800万円余りを出し合って、住民が造ったのがこの吊り橋だったのです。
住民1軒あたり20~30万円の負担は、当時の教員の初任給が7,800円だったそうなので、1~2年分の年収を出したことになるんですよね。
谷瀬の吊り橋はそんな地元の住民の強い要望によって架けられた、大切な橋だったのです。
わたらせていただいたことを感謝しながら、この板の上を再び歩いて戻りました。
「谷瀬の吊り橋」まとめ
この吊り橋でわざとゆすったり、走ったりする人もいるのでしょうか・・・。
当然ですが、落下の心配はないぐらいにしっかりと造られているので、高所が苦手な方以外は安心してわたることができますよ。
大自然の中に浮かぶ谷瀬の吊り橋をわたる体験は、まさに空中散歩です。
是非、体験してみてはいかがでしょうか。
また、観光客が二輪車で橋を渡ることを禁止しているのですが、住民は自転車やバイクで渡ることもあるみたいですね。
と思いましたが、谷瀬の吊り橋が架けられた背景を知ると、とても不謹慎なことだと感じました。
いぬくま!