丹波市にある紅葉で有名なお寺「高源寺」へ行ってきました。
紅葉が見頃を迎える11月ごろの高源寺には、県内外から数万人が訪れます。
ボクは2019年11月18日に行ってきたのですが、
境内のもみじや天目ケヤキなどの木々が赤や黄色に染まり、三重塔などの仏閣が浮かび上がる姿に、しばし異世界に来た様な感覚になりました。
まさに自然が織りなす美の芸術。
そんな高源寺の紅葉の見どころを、境内の参拝順路にそって紹介していきます。
高源寺とは?
高源寺とは丹波紅葉三山の一つであり、丹波市もみじ10ヶ寺のひとつ。
さらには、関西花の寺二十五カ所の4番目でもあります。
高源寺は、遠谿祖雄(えんけいそゆう)によって開創された、臨済宗中峰派(りんざいしゅうちゅうほうは)の本山。
その歴史は1325年、鎌倉時代まで遡ります。
戦国時代には、織田信長の丹波攻略で建物を焼失し、その後江戸時代に弘巌(こうがん)和尚が再建し、現在に至っています。
建物は現在、惣門・山門・仏殿・方丈・鐘堂・多宝塔などがあり、紅葉の名所としても知られていますね。
高源寺へのアクセス・駐車場は?
高源寺へのアクセス
高源寺は兵庫県丹波市青垣町にあります。
車を利用するなら、北近畿豊岡自動車道青垣ICより県道7号線を経由し国道427号線を加美・西脇方面へ車で3km。
左手に大きなのぼりの案内が出るのですぐにわかると思います。
公共機関を利用する場合は、JR福知山線石生駅より路線バス(佐治行)佐治下車タクシーで10分。
集落のお地蔵様が入り口を案内してくれる
ここはまだ境内ではないのですが、集落にある大きなお地蔵さまが高源寺の入り口となって案内してくれています。
この紅葉橋より先が、高源寺の参道となっているのですね。
高源寺の駐車場は入山受付前にある
紅葉橋を渡ってすぐに入山受付があり、その傍に専用駐車場があります。
満車の場合は、少し離れた(徒歩7分)国道近くの駐車場に停めることがあるそうです。
拝観料は大人300円、小・中学生100円
入山受付です。
ここで大人は300円、小・中学生は100円の入山券を購入します。
紅葉を楽しむ高源寺の参拝順路
特に案内図を見なくても、建物の順にすすんでいくと参拝順路になっているのでわかりやすいと思います。
また、境内は階段が多いので、歩きやすい格好で参拝することをお勧めします。
参拝の入り口「惣門」
惣門は、弘巌和尚が織田藩の援助を得て建立したものです。
さすが紅葉の名所、風情豊かな紅葉が色づいていますね。
正面の額には、弘巌和尚の筆による「丹丘勝処(たんきゅうしょうしょ)」の額があります。
紅葉のトンネル
惣門をくぐると、階段が続いていくのですが、ここでは見事な紅葉のトンネルが広がります。
美しい紅葉の景色でに思わず足がとまってしまい、なかなか前へ進めません。
落葉がはじまっていますね。足元には紅葉の絨毯ができていました。
参拝の休憩所「丹丘荘食堂」
独特のフォントの「丹丘荘食堂」の看板の方向に、みなさん吸い込まれていっていました。
このあたりは特に赤い葉のもみじがたくさんあります。
燃えるような赤色の葉。
この先に食堂があるようです。
こちらの立派な建物が丹丘荘食堂。
基本的に階段を上がっていくスタイルのお寺なので、こういった休憩もできるスペースはありがたいですよね。
窓の外に見える、紅葉の景色が素晴らしい食堂です。
急な階段を上るとたどり着く「山門」
一般的には「三門」とも書きますが、高源寺では昔から「山門」と呼んでいるそうです。
山門前の階段は、写真撮影のポイントとして、多くの方がシャッターを切っていました。
それにしても急な階段です。
写真では伝わりにくいのですが、山門の直前の階段は特に急こう配になっていて、足腰の弱い方には少々きついかと思われます。
後ろを振り返るとこんな感じです。
天井には極彩色の天女などが描かれているそうですが、非公開になっています。
高源寺の中心をなす建物「仏殿」
山門をくぐると見えてくる仏殿は、いよいよ高源寺の中心をなす建物です。
中には高源寺の本尊「釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)」がお祭してあります。
仏殿は額にも書かれているように「灋王殿(ほうおうでん)」とも呼ばれているそうです。
本尊さまに向かって左側には後醍醐天皇の法衣姿の像。
また、右側には地方大名などの位牌が安置してありました。
仏殿の建物の右手奥には、戦没者慰霊碑。
左手奥には、天満宮などがあります。
庭園の中心「心字の池」
紅葉の落ち葉でよくわからなくなっていますが、仏殿の隣に「心」という字の形をしている池があります。
ここが「心字の池」です。
滝から落ちる水が、心字の池に流れ込んでいるのですね。
ここにいるお地蔵様のあたまには、ユニークなお帽子がかぶされていました。
自然に苔が生えてきたのか、さらに草も伸びてなんだか愉快です。
住職の住まい「方丈」
仏殿の裏にも急な階段があり、その上に建物が見えます。
この建物は「方丈」といい、住職の住まいのことだそうです。
ここで法要等の行事が行われ、また、ここには歴代の住職等をお祭しています。
予約をすると、精進料理を頂くことができるそうですよ。
祈りの音「鐘楼」
方丈の横にある鐘つき堂が、鐘楼です。
除夜の鐘や、寺院の行事の折に撞かれるそうです。
祈りを込めて思い切って撞いてみると、静かな境内に大迫力の鐘の音が響きました。
開祖が中国から持ち帰った「天目カエデ」
鐘楼の横に、古木の天目カエデが植えられていました。
高源寺は、この天目カエデという種類のカエデで有名だそうです。
天目カエデとは、中国の天目山に由来するカエデのことで、開祖である遠谿祖雄が修行の後に持ち帰ったのが始まりだと言われています。
特徴としては、葉が小さく、葉の切れ目が深く、枝が垂れ下がるといわれています。
高源寺紅葉の象徴「多宝塔」
鐘楼からこの三笑橋をわたると、多宝塔が目の前に現れます。
一般的には「三重塔」と呼ばれますが、「多宝塔」と呼ばれ、中は輪蔵という造りで、経典が納めてあるそうです。
また、開運「毘沙門天(びしゃもんてん)」がお祭されていました。
愛犬と一緒に参拝もできるみたいですね。
紅葉に包まれて浮かび上がる多宝塔の姿が、高源寺紅葉の象徴で最大の見どころといえそうです。
下山しながら山の紅葉を楽しむ
多宝塔を過ぎると、下山となります。
比較的緩やかな坂道で、山を振り返ってみると色とりどりの紅葉を少し離れて見ることができます。
そして、入り口付近にもどってくると屋台があり、休憩所でそれを食べることもできます。(境内は飲食禁止)
焼き栗や、あまごが美味しそうな香りを出して焼かれていました。
お土産屋さんもありますよ。
高源寺の詳細情報
入山時間:午前8時~午後4時30分(閉門は午後5時)
(10月~3月は午前8時30分~午後4時30分)
納経所受付時間:
4月~10月 午前9時~午後4時30分
11月~3月 午前9時30分~午後4時30分
拝観料:
大人300円
小中学生100円
同上以下無料
電話:0795-87-5081
「高源寺」まとめ
高源寺の紅葉の見ごろは11月上旬~11月下旬。
すでに落葉がはじまっていたのですが、自然が織りなしたとても静かで美しい空間は、まさに芸術的でした。
高源寺は紅葉の時期だけでなく、四季折々の景色を楽しませてくれる素晴らしいお寺です。
萌ゆる緑、息をのむ紅葉、厳冬の静寂・・・
みなさんもぜひ足を運んでみてくださいね。
いぬくま!