あいつがまた帰ってきた。
「I’ll be back」
と言っていたような・・・気もしなくないですw
ヒナがいた時は、毎日にぎやかに鳥の鳴き声が響いていましたが、巣立ってからは見事に静かになってさみしくもありました。
ところが、治療所にまた鳥のさえずりが聞こえ始めて、まさかと思い覗いてみると・・・
なぜかツバメの親鳥が帰ってきて再び巣作りを始めていたのです。
つい先日ヒナが巣立ったばかり。
にしても、早すぎません??
調べてみると、どうやらツバメは4~7月の間に2回産卵をして繁殖するそうですね。
知らなかった・・・。
しかも、通常2回目の産卵は1回目の巣とは違う近くの場所で産卵するらしいのです。
そういえば、いままで毎年6月ぐらいにやってきて「遅いな~」と思っていたのですが、いつも近くの巣で1回目の産卵~巣立ちを終えて、2回目の産卵をしにやってきてたからなのでしょうね。
ボクとしてはツバメはかわいいし縁起もいいので、何度でも巣を作ってくれても全然ウエルカムです。
できれば先日巣立っていった既存の巣を使ってくれたらありがたいのですが・・・
そこは・・・
思いっきり患者さまが出入りする出入口の真上なんですけど・・・w
下は泥だらけ・・・
おそるおそる外に出て見てみると
ギョエ~!!!
そこだけは巣をつくっちゃいけない場所。
自動ドアのセンサーの上って・・・
そもそも、シャッター下りたらとじこめられちゃうよ・・・?
本当にツバメには申し訳ないのですが、ツバメのためにも今回ばかりは作り始めたところを撤去することにしました。ゴメンナサイ。
きれいに掃除して・・・
つい先日までツバメと友達だった関係は、いとも簡単に崩れさりました。
そこで、ツバメの巣を作らせない方法を調べました。
①天敵となるカラスや蛇のフィギュアを置く
そんなもの・・・あります??w
まわりを見回してみるとバイクのフィギュアがあったので、とりあえず置いてみましたw
うん、いけるかもしれないw
なにか異物を感じたら警戒するでしょう。
安心して業務に戻りました。
しばらくすると・・・
・・・。
よし、わかったツバメ。
ボクを本気にさせたようだ。
いままでの関係はすべて清算しよう。
②アルミホイルなど光るものを設置する。
今度はアルミホイルをくしゃくしゃにして、マスキングテープで剥がされないように、適当に貼り付けました。
これで反射して光るし、足場も悪くなるので大丈夫でしょう。
安心して業務に戻りました。(2回目)
しかし・・・
・・・ほう?
③ハトやカラス用の撃退スプレーを使う
薬品を使う方法は抵抗があるのでしたくありません。これは絶対にしません。
④大きな音を出す
患者さまがいます。無理です・・・。
さて、どうしたものか・・・
蛇のフィギュアを買ってきてつけようか・・・
う~ん、患者さまも一緒に逃げちゃうなw
とか考えていると、ひらめきました。
そうだ!
シャッターをすこし下ろして自動ドアのセンサーを覆いましたw
これで物理的に巣を作れなくなるでしょう。天才だ。
安心して業務に戻りました。(3回目)
なぜもっと早くこの方法に気がつかなかったんだと自問自答していると・・・
またなんだか出入口付近が騒がしいのです。
まさか・・・
・・・ほう?
また来てるw
あきらめずになんとか巣を作ろうとしています。
ここに巣を作るんだという、強い意志を感じます。
なんだかかわいそうになってきました。
というかシャッターの下端がよりいい足場となって、より巣作りがはかどる結果にw
そりゃそうだw
しかしツバメさん、ここに巣を完成させたらシャッターおろした時に、みんなに生活をさらけ出すことになるよ・・・。
ツバメはかわいいけれど、いろんな理由でおうちに巣を作らせることができない人はたくさんいると思います。
なるべく快適に巣を作れるようにおうちを貸してあげて、どうしても困る場合は、ツバメに優しい方法で、巣を作らないようにしてあげてくださいね。
ちなみに、ツバメが中に住んでいる巣や、子育て中の巣を撤去すると条例違反で罰則をうける可能性もあるので、そんな心無いことは絶対にやめましょう。
と、こんな感じでまさかのツバメとの攻防を繰り広げていますw
いぬくま!