味を感じにくくなったり、消失してしまうという味覚障害。
なってみると想像以上にツライのです。
ボクの場合は、ある日突然味を感じなくなり、1か月経過してから総合病院の味覚外来を受診しました。
現在血液検査の結果待ちなのですが、味覚障害の原因として何が考えられるのか調べてみました。
一般的には亜鉛不足が問題とされていますが、味覚障害の裏には重篤な疾患がある可能性もあるので、注意が必要なんですよね。
目次
味覚のメカニズム
味覚障害の原因を探る上で、まずは味覚のメカニズムを知る必要があります。
口の中には、食べ物の味を感じる「味細胞」があります。
味細胞は、おもに舌の表面にある「味蕾」の中にあるのですが、のどの中や食道上部にもあり、そこから神経を通じて脳へ刺激を送ります。
脳では味覚をつかさどると場所へ伝わり、甘味・塩味・酸味・苦味・旨味という5つの味を認識するのです。
味覚障害の原因とは?
食べ物を口に入れてその刺激が脳に伝わるまでのメカニズムが、途中で阻害されることで味覚障害となります。
- 「味物質を味蕾で受け止めるまで」
- 「味蕾で受け止めて神経に届くまで」
- 「それが脳に伝わるまで」
それぞれの段階で、原因となる何かが味覚を阻害する要因を働かすと引き起こされます。
その原因についてまとめてみました。
亜鉛の欠乏
味蕾の味細胞で味を感じるためには、「亜鉛」が必要とされています。
亜鉛が不足すると味細胞の新陳代謝が遅くなり、味細胞のはたらきに悪影響を与えるのです。
味覚障害は、この亜鉛不足が原因となっている場合が多く、亜鉛製剤による内服治療を数カ月継続することで改善されるケースが多いみたいですね。
薬の副作用
抗アレルギー薬・抗がん薬・解熱鎮痛薬・抗うつ薬などの、薬の中に含まれる物質と亜鉛とが結びつき、亜鉛の吸収が妨げられたり、亜鉛が体の外に出されることがあります。
舌の表面の異常
火傷や外傷、ウイルスによる感染等で舌炎になると、味蕾のある表面が炎症によって赤くなり、しみたり、痛んだり、味が見分けにくくなる味覚障害を起こします。
高齢による味蕾の減少
味蕾の数は10~12歳でピークの1万個となり、加齢とともに減少し高齢になるとピークの3分の1程度まで減るため、
高齢の方では若いころに比べ味を感じにくくなると言われています。
嗅覚の低下によるもの
風邪による鼻炎や副鼻腔炎による鼻詰まりなどで、嗅覚の低下を伴って味も分からなくなっている場合もあります。
これは口と鼻から味とにおいの情報が脳に送られ、一つに統合されることによって「風味」を味わうことができるので、
嗅覚が低下しているときは味覚障害が起きやすくなります。
全身性疾患による悪影響
味覚障害になる全身性疾患として、貧血や消化器疾患、甲状腺疾患、腎疾患、糖尿病などがあります。
また、味覚を伝達する神経経路が異常をきたすことで味覚障害を起こす疾患としては、顔面神経麻痺や脳梗塞・脳出血などがあります。
ボクの場合原は味覚障害以外の自覚している症状はないのですが、実は重篤な疾患が潜んでいる可能性も払拭できません。
心因性ストレス
味覚障害がありながら、上記の原因等に何の異常も見られない場合、心因性(ストレス)による味覚障害と診断されることも多いみたいです。
人はストレスを感じると、亜鉛を多く消費してしまいます。
つまりストレスは味雷の働きを鈍らせて味覚障害を起こすことに繋がっているのです。
また、ストレスは唾液の分泌量を減らして「ドライマウス」と呼ばれる状態にすることもあります。
唾液が少ない場合にも、味雷の働きは弱まってしまうのですね。
ボクの場合は、味覚以外の健康状態はいたって良好なので、結局ストレスが原因ということにされそうな気がしています・・・。
まとめ
やっぱり味覚障害のキーワードは「亜鉛」と「ストレス」のような気がしますね。
調べてみると、亜鉛を3~6ヶ月補うことで味覚障害の約7割の方が症状の改善を自覚する、という記述もありました。
いずれにしても味覚障害を感じたら、できるだけ早期に医療機関にかかったほうがいいでしょう。
専門的な検査や治療は主に耳鼻咽喉科が行っており、味覚専門外来を設けている病院もあります。
他の疾患で服薬や治療を受けている人は、主治医に相談してみましょう。
いぬくま!